玄関収納 '07.12〜'08.1

いつもの家具作りは、組み立てて、現地へ運ぶのだが、今回は超大物。
組み立ててしまうと、移動・設置が不可能になるので、現場で組み立てることにした。
まず、土台になる部分を製作。

ウレタン仕上げにするか、オイル仕上げにするか、さんざん迷ったあげくオスモで塗装。

土台を玄関に設置。サイズはぴったり。

あらかじめ、玄関収納設置用に用意してもらっていた垂れ壁に側板を合わせていく。
側板には、ダボ穴を開けておく。 治具を使って、等間隔に効率よく開けていく。

玄関の壁は、腰壁を貼ってあるので、厚みの差をスペーサーでカバー。

縦に側板、中板の3枚を取りつけ。 底板ははめ込み式。
材質はパイン集成材だが、縦方向には継ぎ接ぎがない物。
縦に継いであるものは使いたくない。
あちこちのホームセンターを捜し歩いてやっと見つけた。
少々値が高いが、リビング周りに採用したパインのドアパネルに出来るだけ材質を合わせたかった。

垂れ壁との隙間を埋めるモールディングの形状も、ずいぶん迷ったが、
あまり、複雑になり過ぎないようにシンプルにまとめてみた。
 
廻り縁、垂れ壁、モールディングがうまく調和するようにしたつもりですが、どうでしょうか?
また、収納にはゴルフバッグも収めたかったので、このような仕切りにしました。

さて、今度は左半分の収納です。 こちらはカウンター収納にします。
側板、中板は、骨組みに桐集成材を張ります。パイン材の節約・・・

左は骨組みが完成したところ。   右は棚板を載せたところ。棚板はすべて桐を採用。


これがカウンターの天板になる
松の一枚板
他県まで買い付けに行きました。
厚みも75ミリほどあり、
がに杢、耳付きの上級品です。
耳付き一枚板を使ってカウンターを作るのは
長年の夢だったので、
やっと現実のものとなりました。
 
とは言え、超大物、しかも、超重量!  カットするのも一苦労です。

いつものようにサンダーで表面を研磨するのですが、松ヤニですぐに目詰まりしてしまいます。
ペーパーの消費がすさまじい・・・  こんなことは初めて。  恐るべし松ヤニ!

やっと松の一枚板を天板に載せることが出来ました。
重量があるだけに載せるのも一苦労。
でも、その存在感は絶大!

まだオスモを1回塗っただけなので、乾燥を待って塗り重ねていきます。

今日は大晦日。 今年最後の木工です。
箱物が完成したので、今度は扉の製作にかかります。
レイズドパネルビットで鏡板を縁取りしていきます。

鏡板の裏側が框組みの枠より厚みがはみ出すので、プレーナーで厚みを調整します。
集塵機をつないでいるものの、枚数が多いので、木屑がすごいです。

框を組んでしまうと、鏡板の縁が塗装できなくなるので、鏡板だけ先に塗装してしまいます。
11枚の鏡板を、息子に応援を頼んで塗り上げました。

とりあえず、2007年の木工はここまで!
新年の木工は框組みから始めることになりそう。

と、いうことで、ここからは2008年!
元旦から木工初めです。

初詣と墓参りを午前中に済ませて、午後からの開始です。

ドアパネルの框組みとなる材を切り出します。
毎度のことながら、長尺物の切り出しは板の取り回しが大変です。

框扉の鏡板、縦框、横框も木目がつながるように木取りをしているので、
どうしても長い板から切り出さないといけません。



框の縁飾りが終わったところ。

2008年元旦の木工初めはとりあえずここまで。



縦框の側面は、家のパイン無垢ドアの形状に合わせてトリミング。
そして、クランプを駆使して框を組む。



ミラーが入る扉には、扉の裏側を加工して、後から鏡をはめ込めるようにする。

鏡がぴったり納まった。

左はスライド兆番の下穴、         右は扉のつまみのネジ穴。
いずれも失敗は許されないので、冶具を作ってから慎重に開ける。

扉の内側につける傘立て。
ここまで来たら、もう妥協しない!  傘立てもカントリー風に・・・
鏡付き扉の内側に傘立てとフックを取りつけ。
完成!

扉のつまみには、さんざん悩んだあげく、室内ドアに採用されているものと同じ、
真鍮製(無垢)のヴィクトリアンスタイルを採用。

扉の框は、縦、横すべて木目がつながっています。
さらに、鏡板も上下でつながっています。
いずれも、240cmの板から切り出しました。
 
玄関の外から撮影

玄関収納、赤松フロアー・腰壁、パイン無垢ドアとの調和がとれていて、
われながら最高傑作品だと思います。
 
リビング側から撮影
 
上段部収納

下段部収納
 
カウンター部収納